この記事では、飲食店向けの予約管理システムを3つ取り上げ、料金の公開状況・対象規模・小規模店でも使えるかという観点で比較します。価格・契約条件は2026年10月1日に各社公式情報を再確認しています(初出は2026年8月7日、その後の確認で内容を更新しています。今回の再確認で公式情報を確認できなかった項目は、本文中にその旨と確認時点を記載しています)。
予約管理システム(予約台帳システム)とは
紙の予約台帳をデジタルに置き換えるサービスです。お店側の管理画面に加えて、お客様がネットから予約できるページを持つものが多く、電話に出られない時間帯の予約も受け付けられるようになります。
本記事は独立した立場で作成しています。紹介する情報の中にはアフィリエイトリンク(成果報酬型の広告リンク)を含む場合がありますが、提携の有無や報酬額を理由に評価や順位を変えることはありません(詳細は記事末尾にも記載しています)。
電話+紙の台帳で取りこぼしているもの
長く使われてきた方法ですし、慣れていれば十分に回ります。ただ、次の場面で機会損失が生まれます。
1. 電話に出られる時間と、予約したい時間がずれている
お客様が「今日どこかで食べよう」と考えるのは、多くの場合、日中や夕方です。その時間帯は、お店側がいちばん手を離せません。
2. 書き間違い・読み間違い
急いで書いたメモの人数が「4」なのか「6」なのか読めない。時間を取り違える。当日発覚すると、対応が難しくなります。
3. ダブルブッキング
台帳を確認したつもりが、別のページに同じ時間帯の予約があった。複数人で電話を取る運用ほど起きやすくなります。
4. キャンセル対応も営業時間中に来る
キャンセルの電話も、忙しい時間に鳴ります。しかも台帳から消し忘れると、空いている席が埋まっていることになります。
5. 無断キャンセルへの備えがない
紙の台帳では、事前決済やクレジットカード登録による抑止の仕組みを組み込めません。
比較表:飲食店向け予約管理システム 3サービス
2026年10月1日に各社公式情報を再確認した内容です(公式情報で確認できなかった項目は、表内に確認時点・未確認の旨を記載しています)。料金・手数料は変更される可能性があるため、契約前に必ず最新情報を確認してください。無断キャンセル対策・解約条件は表では要点のみを示しています。詳細は表の後の「差3」「差5」で解説しています。
| トレタ予約台帳 | TableCheck | Airリザーブ | |
|---|---|---|---|
| 提供元 | 株式会社トレタ | 株式会社TableCheck | 株式会社リクルート |
| 対象 | 飲食店専用 | 飲食店専用 | 業種を問わない汎用の予約システム(飲食店も対象) |
| 想定規模 | 個人店〜チェーン | 個人店〜大型店・多店舗 | 個人事業主〜中小規模 |
| 料金体系 | 基本料金+オプション(公式料金ページの表記。予約数に応じた手数料の有無は要問い合わせ) | 月額制(送客手数料はかからないと公式に記載。掲載料の有無は公式で確認できず) | 月額固定制 |
| 具体的な料金 | 要問い合わせ(個別ヒアリングのうえプラン提案) | 要問い合わせ(月額費用・決済手数料は個別) | フリー 0円/ベーシック 5,500円(税込)/スタンダード 11,000円(税込)/プレミアム 要問い合わせ |
| 初期費用 | 要問い合わせ(現行の公式料金ページでは初期費用の記載を確認できず) | 要確認(決済機能「TableCheck Pay」単体は初期費用0円と公式に明記) | 0円 |
| 予約件数の上限 | 要確認 | 要確認 | 全プラン無制限 |
| 無料プラン | なし | なし | あり(フリープラン) |
| 無料プランの制限 | — | — | ネット予約受付ページ内にAirリザーブの情報が表示される/機能は簡易的 |
| 無断キャンセル対策 | キャンセルプロテクションあり(手数料3.6%、発生時のみ課金。2024年1月のプレスリリース時点) | TableCheck Payで対応(手数料は要問い合わせ) | 2024年9月〜対応(手数料3.24%、フリーを含む全プランで利用可・要申込) |
| 解約条件 | 解約金・違約金あり(残存月数に応じ発生) | 最低利用期間6ヶ月、以後自動更新(違約金条項は規約内で未確認) | 契約期間1年・自動更新、通常解約なら解約金なし |
| 強み | 飲食店に特化した予約・顧客管理。無断キャンセル対策オプションもある | 飲食店特化。事前決済(TableCheck Pay)を備える | 初期費用0円・通常解約は解約金なしで、無料から試せる |
| 出典 | トレタ予約台帳 料金、利用規約特約 | TableCheck 公式サイト、利用規約 | Airリザーブ 費用・料金、利用約款 |
送客手数料とは
グルメサイト経由で予約が入ったときに、1人あたり・1件あたりで発生する成果報酬型の手数料のことです。予約台帳システムは、この手数料ではなく月額固定でお金を取る形が一般的です。予約が増えても費用が変わらない点が、グルメサイトとの大きな違いです。
予約システムで来店数と手間が変わる理由
差1: 料金が公開されているのはAirリザーブだけです
これは選ぶうえで見逃せない違いです。
トレタ予約台帳とTableCheckは、いずれも個別ヒアリングのうえで料金を提示する形を取っています。店舗の規模や必要な機能によって金額が変わるためで、これ自体は業務システムでは一般的な方式です。
ただ、個人店の立場からすると、問い合わせる前に予算感がつかめないという現実的な壁があります。まず費用感を知りたい段階では、料金が公開されているAirリザーブのほうが検討を進めやすいでしょう。
なお、この記事の比較表・本文では、公式サイトで確認できない金額を第三者サイトの推定値で埋めることはしていません。 公式に確認できない金額は「要問い合わせ」「要確認」としています(後述する「ebica」は、公式の料金ページでも具体的な金額が非公開だったため、参考情報として紹介している価格帯であることを明記しています)。
差2: 「飲食店専用」か「汎用の予約システム」か
トレタとTableCheckは飲食店専用です。席の配置、コース、来店人数、常連客の情報といった、飲食店ならではの考え方に沿って作られています。
Airリザーブは業種を問わない汎用の予約システムで、飲食店以外にも幅広く使われています。汎用であるぶん、テーブル単位の細かい管理といった飲食特有の要件では、専用システムに及ばない部分が出る可能性があります。
どちらが優れているかではなく、必要な細かさが違います。 席数が少なく、時間帯ごとに枠を管理できれば十分なお店であれば、汎用システムで足りることも多くあります。
差3: 無断キャンセルへの備えは3社とも用意があります(方式と手数料の透明性が違います)
3社とも、無断キャンセル(ノーショー)に備える機能を持っています。ただし、方式と手数料の開示レベルには差があります。
- トレタ予約台帳: 「キャンセルプロテクション」というオプションがあります。事前決済ではなく与信枠を確保する方式で、初期費用・月額費用は無料、実際にキャンセルが発生した場合のみ請求額の3.6%の手数料がかかるとされています(2024年1月9日のプレスリリース時点。現行の条件は要確認)。また、2025年11月には国内客・インバウンド客で予約条件を自動的に出し分ける「かんたんネット予約プラス」、2026年3月には外部サービス「Payn」と連携したキャンセル料請求・回収の自動化機能が追加されています(2025年11月のお知らせ、2026年3月のお知らせ)。
- TableCheck: 決済機能「TableCheck Pay」で事前決済・キャンセル料の徴収に対応しています。決済手数料は公式サイトに具体的な数値の記載がなく、要問い合わせです。
- Airリザーブ: 2024年9月に追加されたオンライン決済機能で、予約時のクレジットカード事前登録によりキャンセル料を徴収できます。手数料は3.24%で、フリープランを含む全プランで利用できます(利用には別途申込が必要)。来店前日のリマインドメール配信機能もあり、無断キャンセル対策として案内されています(リマインドメールはベーシック以上のプランで利用可。フリープランでは利用できません)。
「TableCheckだけが対策できる」わけではなく、3社とも手段は持っています。 違いは、手数料や適用条件がどこまで公式に開示されているかという点です(Airリザーブは手数料率と対象プランを公式に明記、トレタは2024年1月のプレスリリースで手数料率を公表、TableCheckは要問い合わせ)。
コース料理中心で客単価が高いお店や、少人数の席を長時間押さえるお店では、無断キャンセル1件の損失が大きくなります。そうしたお店ほど、これらの機能の価値が相対的に高くなります。 手数料率や対象プランは変更される可能性があるため、契約前に必ず最新の公式情報を確認してください。
差4: 無料で始められるかどうか
Airリザーブにはフリープラン(月額0円・予約件数無制限)があります。ただし、お客様が見るネット予約受付ページにAirリザーブの情報が表示されます。
「まず予約をネットで受けられる状態を作りたい」という段階なら、費用をかけずに試せる点は大きな利点です。
差5: 解約条件は3社で大きく異なります
契約後に「思ったより自店に合わなかった」となったときの解約条件も、事前に確認しておく価値があります。
- トレタ予約台帳: 契約期間中に解約する場合、残存月数に応じた解約金・違約金(税込)を支払う義務があると利用規約特約に明記されています。解約には所定の解約申請書の提出が必要で、申し入れの翌月末に契約終了となります。解約希望月の前月までに手続きが必要です。また、トレタ公式FAQによれば、半年以上先の解約予約は受け付けていないとのことです(トレタ公式FAQ)。
- TableCheck: 最低利用期間は利用開始月から6ヶ月で、以後は1ヶ月ごとの自動更新です。確認できた範囲の利用規約では、明示的な違約金条項は見当たりませんでした(規約全文を精査したわけではないため、断定はできません)。
- Airリザーブ: 契約期間は1年で自動更新です。中途解約は、リクルートの指定するフォームへの入力など同社が指定する方法で通知することにより可能です。即日ではなく、通知日が毎月15日以前なら当月以降、16日以降なら翌月以降の任意の月末が解約日になります(利用約款第9条)。通常の解約であれば解約金はかかりませんが、規約違反があった場合は別途損害賠償を請求される条項があります。
3社の中で、契約期間中の解約に明確な解約金・違約金が定められているのはトレタ予約台帳だけです。 個別見積もりで契約する前に、この点は必ず確認してください。
タイプ別の選び方
本記事の調査範囲について
トレタ予約台帳・TableCheck・Airリザーブの主要3社は、公式サイト・利用規約を一次情報として詳しく確認しています。一方、以下で紹介するレストランボード・ebica・STORES予約は、料金・機能の一部を公式サイトで確認したにとどまり、主要3社と同水準の詳細な検証は行っていません。参考情報としての位置づけであることをご了承ください。
まず費用をかけずにネット予約を始めたい個人店
Airリザーブ(汎用)とレストランボード(飲食店専用)は、どちらも無料で始められます。 汎用的な機能で十分なお店はAirリザーブ、飲食店専用の細かい機能にこだわりたいお店はレストランボードも比較検討してください。
| Airリザーブ(フリープラン) | レストランボード | |
|---|---|---|
| 提供元 | 株式会社リクルート | 株式会社リクルート |
| 対象 | 業種を問わない汎用 | 飲食店専用 |
| 料金 | 月額0円・初期費用0円(予約件数無制限) | 初期費用・月額固定費とも0円(ホットペッパーグルメと連携する場合の契約条件は要確認) |
| 機能の詳細 | 本記事内で確認済み(比較表を参照) | この記事では検証していません。公式サイトでご確認ください |
上表のレストランボードの提供元・対象・料金(初期費用・月額固定費とも0円)は、2026年8月19日時点で公式サイトにより確認済みです。それ以外の機能詳細まではこの記事では検証していません。
Airリザーブは予約件数に制限がなく、初期費用も解約金もかかりません。運用してみて、予約ページの見え方を整えたい、分析機能が欲しいとなった段階で、ベーシック(月5,500円・税込)やスタンダード(月11,000円・税込)を検討すればよいでしょう。
汎用システムの無料枠としては、ほかに「STORES予約(旧Coubic)」にもフリープランがあります(料金ページを2026年10月1日時点で再確認。有料プランもありますが、プラン名・料金は変更されている可能性があるため、詳細は公式サイトでご確認ください)。
席の管理を細かく行いたいお店
テーブルの組み合わせ、相席、コースごとの所要時間といった管理が必要なら、飲食店専用のシステムを検討してください。トレタ予約台帳やTableCheckが該当します。ほかに「ebica(エビカ)」も飲食店専用カテゴリの選択肢です。ebica公式の料金ページ(2026年10月1日再確認)は「お店の状況や利用サービスごとに価格プランをご用意」とあるのみで、具体的な金額は資料請求または問い合わせをしないと分かりません。初期費用30,000円+月額10,000円〜という価格帯を紹介している情報もありますが、公式サイトで直接確認できたものではないため、参考情報として捉え、必ず公式に問い合わせて正確な金額を確認してください。いずれのサービスも料金は問い合わせが必要ですが、要件を伝えたうえで見積もりを取る価値があります。なお、トレタ予約台帳は契約期間中に解約すると解約金・違約金が発生するため、契約前に必ず解約条件を確認してください(詳細は「差5」を参照)。
無断キャンセルの損失が大きいお店
3社とも何らかの無断キャンセル対策機能を持っています。2024年1月のプレスリリースで手数料が公表されているトレタ予約台帳(キャンセル発生時のみ3.6%。現行の条件は要確認)や、2024年9月からオンライン決済に対応したAirリザーブ(手数料3.24%、フリープランを含む全プランで利用可・要申込)、事前決済に対応するTableCheck(手数料は要問い合わせ)のいずれも検討対象になります。客単価と、月に何件の無断キャンセルが起きているかを計算したうえで、手数料水準を比較して判断してください。
予約以外の業務もまとめたいお店
予約だけでなく、レジや会計まで含めて考えたい場合は、周辺サービスとの組み合わせを先に確認してください。同じ提供元でレジや決済を扱っていれば、データの受け渡しが楽になる可能性があります。タブレットPOSレジ自体の比較は「小規模店舗向けPOSレジ比較 2026」(準備中)でも取り上げる予定です。
複数店舗を運営しているお店
店舗をまたいだ予約状況の把握や顧客情報の共有が必要になります。多店舗対応の実績があるサービス(トレタ、TableCheck)を軸に検討してください。
問い合わせる前に整理しておきたい6項目
料金が個別見積もりのサービスに問い合わせる場合、以下を先にまとめておくと話が早く進みます。
- 席数と、1日あたりの平均来店組数
- 予約が入る経路(電話のみか、グルメサイト経由もあるか)
- 月にどれくらいの予約件数があるか
- 無断キャンセルの発生頻度
- 今使っているレジ・会計の仕組み
- 契約期間・解約条件・違約金の有無(特にトレタ予約台帳は中途解約に解約金・違約金が発生するため、契約期間の見通しを確認してから申し込むと安心です)
なお、電話やSNSでの予約受付を一本化する手段として、freee予約のような予約管理サービスもあります。本記事の比較対象は、飲食店特化型で公式サイト上の料金・機能を横並びで確認できるトレタ予約台帳・TableCheck・Airリザーブの3社に絞っており、freee予約はこの基準に含めていません。freee予約は飲食店専用ではなく業種を問わない汎用の予約受付ツールで、freee会計などのfreeeシリーズとの連携が主眼のサービスです。会計ソフトと合わせて一元管理したい方は候補に加えてもよいでしょう。
まとめ
| こんなお店に | 検討しやすいサービス |
|---|---|
| まず費用0円でネット予約を始めたい(汎用システムでよい) | Airリザーブ(フリープラン)/STORES予約(フリープラン。参考情報) |
| まず費用0円で、飲食店専用のツールを使いたい | レストランボード(無料・飲食店専用。機能詳細は要確認) |
| 予算を抑えつつ、予約ページを整えたい | Airリザーブ(ベーシック/スタンダード) |
| 席の細かい管理が必要な飲食店 | トレタ予約台帳/TableCheck/ebica(参考情報・価格要確認) |
| 無断キャンセル対策や事前決済を重視する | トレタ予約台帳・TableCheck・Airリザーブいずれも対応(手数料水準を比較) |
| 中途解約の可能性がある | トレタ予約台帳は解約金・違約金あり。TableCheck・Airリザーブは比較的解約条件が緩やか |
予約システム選びで最初に確認すべきは、「電話に出られない時間の予約を受けられるようになるか」という一点です。そこが解決すれば、多くのお店では十分な効果が得られます。
細かい機能は、運用しながら必要になった時点で検討しても遅くありません。ただし、契約期間と解約条件だけは、申し込む前に必ず確認してください。
予約管理の悩みは飲食店に限りません。個人サロンを運営されている方は「個人サロン向け予約管理システム比較 2026」も参考にしてください。
出典
トレタ予約台帳
TableCheck
Airリザーブ
その他の選択肢として本文で言及したサービス
- レストランボード(無料・飲食店専用。提供元・対象・料金〈初期費用・月額固定費とも0円〉は2026年8月19日確認。それ以外の機能詳細までは検証していません)
- ebica(飲食店専用。料金ページは2026年10月1日再確認。公式では具体的な金額は非公開で資料請求・問い合わせが必要です。初期費用30,000円+月額10,000円〜という価格帯は公式で確認できていない参考情報です)
- STORES予約(汎用・フリープランあり。2026年10月1日再確認)
※ 価格・機能・契約条件は変更される場合があります。最新情報は各社公式サイト・利用規約をご確認ください。本記事の価格・契約条件は2026年10月1日に各社公式サイト・利用規約を再確認したものです(初出2026年8月7日から更新)。ただし、トレタ予約台帳のキャンセルプロテクション手数料(2024年1月のプレスリリース時点の数値)、TableCheckの掲載料の有無、レストランボードの料金(2026年8月19日確認)とホットペッパーグルメ連携時の契約条件は、今回の再確認では公式情報で確認できていません。トレタ予約台帳・TableCheckの月額料金は公式サイト上で個別見積もりとされているため、具体的な金額は記載していません(第三者サイト掲載の推定値は転載していません。ebicaの価格帯のみ、公式に確認できなかったため参考情報である旨を明記のうえ掲載しています)。無断キャンセル対策の手数料・解約条件は各社の公式ページ・利用規約に基づいていますが、契約内容によって個別に異なる場合があるため、契約前に必ず直接ご確認ください。
※ 本記事の比較対象(トレタ予約台帳・TableCheck・Airリザーブ)、および本文で紹介したfreee予約のリンクは、いずれも通常リンクです(2026年9月2日時点、freee予約のアフィリエイトリンクに技術的な問題が確認されたため、正しいリンクが確認できるまで一時的に通常リンクへ戻しています)。掲載順・推奨内容は、提携の有無とは無関係に決定しています(ページ上部・下部の広告バナーは本記事の比較対象とは別の商材です)。